アーダルベルト[マインツ](英語表記)Adalbert von Mainz

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アーダルベルト[マインツ]
Adalbert von Mainz

[生]?
[没]1137.6.25.
神聖ローマ皇帝ハインリヒ5世ロタール2世 (3世)時代のマインツ大司教 (在職 1111~37) 。大司教となる以前から皇帝ハインリヒの信任厚く,叙任権闘争 (→叙任権論争 ) において皇帝の外交政策を助けたが,にわかに転向して教皇側についたため,1112年 11月皇帝に逮捕された。マインツ市民の圧力で釈放されたのちは反皇帝派諸侯の指導者として活躍,ウォルムス政教条約の締結に大きな役割を演じた。ザクセン家のロタールの皇帝選挙に力をかしたことから,帝国書記長として教会諸侯の地位確立に貢献した。またマインツ大司教領の強化をはかり,エルフルトを拠点にその勢力をチューリンゲン地域まで拡大することに成功した。

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