百科事典マイペディア 「アール・デコ」の意味・わかりやすい解説
アール・デコ
→関連項目杉浦非水|東京都庭園美術館|ポスター|ラリック|ル・コルビュジエ
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アール・デコラティフ(装飾美術)の略称。ただし1925年にパリで開かれた「現代装飾美術・産業美術国際展」を特色づける装飾のスタイルをさしていう。1925年様式ともよばれる。流れるような曲線を愛好したアール・ヌーボーとは対照的に、基本形態の反復、同心円、ジグザグなど、幾何学への好みが顕著にみられる。機械の時代に入った新生活との関連が当然指摘されるのだが、幾何学形態はかならずしも合理的かつ機能的な解決によって処理されず、むしろ優雅な趣味に裏づけされている。アール・デコの源泉の一つが異国情緒にあふれたロシア・バレエ団にあったことからも明らかなように、あるときは華麗な色彩を得て幾何学形態が繰り広げられた。この意味から、同じく1925年展にル・コルビュジエが純正な幾何学に基づいて出陳した「エスプリ・ヌーボー(新精神)」館は、際だった合理的精神において、アール・デコと一線を画するものがあった。
アール・デコを代表するデザイナーには、工芸のフォロ、ブラント、ルグラン、ポスターのカッサンドルらがあげられる。ファッション界ではポワレやシャネルがアール・デコの趣味を取り入れ、文字どおりの新時代をもたらした。ホフマンが主宰したウィーン工房の作風は、その高雅な趣味性によってアール・デコと近接する。1930年前後のニューヨークの建築装飾にも興味深いアール・デコ様式が現れている。
[高見堅志郎]
『G・ヴェロネージ著、西沢信彌・河村正夫訳『アール・デコ〈1925年様式〉の勝利と没落』(1972・美術出版社)』
外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...
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