イェリネック(Oskar Jellinek)(読み)いぇりねっく(英語表記)Oskar Jellinek

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

イェリネック(Oskar Jellinek)
いぇりねっく
Oskar Jellinek
(1886―1949)

オーストリアの小説家。モラビア(現チェコ領)のブルノに生まれる。ウィーンで裁判官の職にあったが、密通した妻殺しの裁判官を描いた『田舎(いなか)判事』(1925)で賞を受け、作家に転身した。劇的で緊迫した筋の短編に優れ、エーブナ・エッシェンバハらに始まる、故郷モラビアの農村を舞台にした田園小説系譜を引いた佳作を残す。1938年、プラハパリを経てアメリカに亡命し、ロサンゼルスに没した。

[村山雅人]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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