デジタル大辞泉
「イカルス」の意味・読み・例文・類語
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イカルス
- ( [ラテン語] Icarus )
- [ 一 ] =イカロス
- [ 二 ] 一九四九年バーデが発見した小惑星。太陽に非常に近づくので、翼をつけて太陽へ向けて飛んだギリシア神話のイカロス(ラテン名、イカルス)にちなんで命名された。
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イカルス
Icarus
1949年パロマー天文台の122cmシュミットカメラを用いてW.バーデが発見した特異小惑星の一つ。軌道長半径1.08天文単位,離心率0.83,したがって近日点において太陽から3200万kmにまで接近するので,ギリシア神話に出てくる,太陽に向かって飛び続けたイカロスの名前がつけられた。水星の軌道よりも内側に入りこむ唯一の小惑星である。地球の軌道面を横切るあたりで衝となると,地球から600万kmまで接近する可能性があり,この現象は19年目ごとに起こる。最近では68年6月に起こったが,その際の明るさからイカルスの大きさは直径約1kmと推定されている。
執筆者:竹内 端夫
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イカルス
いかるす
Icarus
小惑星の一つ。1949年、アメリカ、パロマ山天文台のシュミット・カメラ(口径122センチメートル)により発見された。登録番号1566番。地球に非常に接近するアポロ・アモール型小惑星の一つで、離心率0.827という著しい楕円(だえん)軌道をもち、近日点では太陽に2700万キロメートルまで近づく。公転周期も408日と非常に短い。19年ごとに地球に大接近し、1968年には640万キロメートルまで近づいた。直径は約1キロメートル、反射能は0.17、表面の物質はケイ酸塩質のものと推定され、また自転周期は変光のようすから2.273日と求められている。
[村山定男]
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イカルス
Icarus
1949年に W.バーデにより発見された小惑星 1566号。衝のときの平均実視等級 11.0等,公転周期 1.12年で軌道の離心率は 0.827と大きく,現在知られている小惑星のうちで最小の近日点距離をもち,太陽に水星軌道の半分以下の距離 (3000万 km以内) まで近づく。遠日点は地球軌道と火星軌道の間にある。 68年6月に地球に約 640万 kmまで接近したとき,レーダにより調べられた最初の小惑星で,直径約 0.8kmと推定された。2時間 17分の周期で自転している。 (→イカロス )
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イカルス
特異小惑星の一つ。1949年ドイツのW.バーデが米国のパロマー山天文台のシュミット望遠鏡で発見。軌道長半径1.08天文単位,離心率0.83。水星の軌道よりも内側に入り込む唯一の小惑星。
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世界大百科事典(旧版)内のイカルスの言及
【特異小惑星】より
…(2)944番ヒダルゴ,2060番キロンのように,軌道半長径および離心率が大きい値をもっていて,遠日点が木星の軌道の外側にあるすい星と類似した軌道上を運行しているもの。(3)1862番アポロ,1566番イカルスのように軌道半長径が小さく,しかも離心率が大きい値をとっているため,近日点が地球の軌道を越えて太陽に近づくような軌道上を運行しているもの。イカルスの近日点は水星の軌道よりも内側にある。…
※「イカルス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」