イソプロテレノール(その他表記)isoproterenol

改訂新版 世界大百科事典 「イソプロテレノール」の意味・わかりやすい解説

イソプロテレノール
isoproterenol

交感神経興奮薬で,β-アドレナリン作動性受容体を興奮させる作用が強い。循環系に対しては,心臓の拍動数と収縮力を増大させ,末梢血管を拡張させる。平滑筋に対しては弛緩作用をもつが,気管支平滑筋でその作用はとくに顕著である。そのほか腸管,子宮などの運動も抑制する。血糖上昇作用はアドレナリンより弱いが,血中遊離脂肪酸上昇作用は同程度である。肝臓その他で主としてカテコール-o-メチルトランスフェラーゼによって代謝される。l体はα体に比べて90倍くらい作用が強力であるといわれる。臨床的には,その気管支拡張作用を気管支喘息(ぜんそく)の治療に利用する。塩酸イソプロテレノールの水溶液を噴霧し,エーロゾルとして吸入するのが最も有効とされる。ほかに,舌下錠,座剤,注射剤などとしても用いる。副作用のおもなものは,嘔吐頭痛動悸頻脈などである。
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栄養・生化学辞典 「イソプロテレノール」の解説

イソプロテレノール

 C11H17NO3 (mw211.26).

 イソプロピルノルアドレナリンともいう.エピネフリンのイソプロピル誘導体で,エピネフリンのβレセプターアゴニスト

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世界大百科事典(旧版)内のイソプロテレノールの言及

【自律神経薬】より

…交感神経興奮薬は作用のしかたのうえから次の3群に大別される。(1)直接受容体に結合して作用を現す薬物(直接型作用薬)で,ノルアドレナリン,アドレナリン,イソプロテレノール,メトキサミン,フェニレフリンなどがこれに属する。(2)交感神経終末からノルアドレナリンを放出させて作用を現す薬物(間接型作用薬)で,チラミン,アンフェタミンなどがある。…

※「イソプロテレノール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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