イソマルトース

化学辞典 第2版 「イソマルトース」の解説

イソマルトース
イソマルトース
isomaltose

6-O-α-D-glucopyransyl-D-glucose.C12H22O11(342.30).ブラキオースともいう.2分子のD-グルコースがα-(1→6)-結合した還元性二糖アミロペクチングリコーゲン,バクテリア細胞壁のデキストランなどの構成単位になっており,一般にそれらの部分加水分解によって得られる.清酒中にはグルコースについで多く存在する.乳酸菌Leuconstoc mesenteroidesのデキストランの酵素分解液から活性炭カラムを使って50% の収率で得られている.吸湿性固体.融点120 ℃.+120°(水).酵母によって発酵されず,マルターゼアミラーゼなどで分解されない.[CAS 499-40-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「イソマルトース」の解説

イソマルトース

 C12H22O11 (mw342.30).

 ブラキオースともいう.2分子のグルコースがα1→6結合で結合した二糖.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のイソマルトースの言及

【消化】より

…唾液中のアミラーゼ(プチアリン)はα型であり,α‐1,4グルコシド結合を加水分解して低分子のデキストリンを産生し,最終的にはマルトース(麦芽糖)にまで分解する。α‐アミラーゼはα‐1,6グルコシド結合には作用しないため,アミロペクチンの場合はグルコースがα‐1,6グルコシド結合で2分子結合したイソマルトースが数%産生される。唾液腺アミラーゼの至適pHは6~7であり,胃の上部に食物と唾液の混和したものが停留している間,消化は進行する(これを胃内消化という)が,胃酸と混和するとその活性は失われる。…

※「イソマルトース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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