日本大百科全書(ニッポニカ) 「イブン・サード」の意味・わかりやすい解説 イブン・サードいぶんさーどIbn Sa‘d(784ころ―845) イスラムの伝承学者。イラクのバスラに生まれ、主としてバグダードで学び、同地で没した。主著は『世代別伝記集』で、全8巻の大著である。最初の2巻は『預言者ムハンマド伝』で、ムハンマド(マホメット)の発した文書、使節などが項目別に編集されている。他の6巻は、ムハンマドと接触をもったあらゆる種類の人々の伝記と、その人々が語ったムハンマドに関する伝承を後世に伝えた伝承学者の伝記である。[後藤 明 2018年4月18日] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例