イブン・ファドラーン(英語表記)Ibn Fadlān

山川 世界史小辞典 改訂新版 「イブン・ファドラーン」の解説

イブン・ファドラーン
Ibn Faḍlān

生没年不詳

921~922年にアッバース朝カリフムクタディルによって,ヴォルガ・ブルガールへ派遣された外交使節一員。その旅行記録(通称『ヴォルガ・ブルガール紀行』)は,当時のルーシブルガール人など草原地帯の社会政治文化を伝える貴重な資料として知られる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イブン・ファドラーン」の意味・わかりやすい解説

イブン・ファドラーン
Ibn Fadlān

10世紀の旅行記の著者経歴は不詳。 921年アッバース朝のカリフ,ムクタディルが,ボルガ河口のブルガール族の王のもと使節を派遣したとき随員として参加した。その紀行文はホラズム,オグズ,バシュキール,ペチェネーグ,ブルガール,ルスなどの各民族についての最古の記録で,史料的価値が大きい。

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