ウィッテンワイラー(英語表記)Heinrich Wittenweiler

改訂新版 世界大百科事典 「ウィッテンワイラー」の意味・わかりやすい解説

ウィッテンワイラー
Heinrich Wittenweiler

中世後期のスイス詩人。ウィッテンウィーラーWittenwilerともよばれる。法律家であったらしいが,伝記は不詳。ドイツ語の長編叙事詩《指輪》(1400ころ)は農民の結婚をめぐって起こるグロテスクな事件を,本気と諧謔をないまぜにして描いた,宮廷叙事詩のパロディで,風刺のきいた教訓詩である。作者宝石をちりばめた指輪にたとえたこの物語は,いわば処世智を満載した百科全書として,中世末期の庶民慣習や生活感情を知るうえの貴重な資料である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android