ウィルソン(Richard Wilson)(読み)うぃるそん(英語表記)Richard Wilson

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウィルソン(Richard Wilson)
うぃるそん
Richard Wilson
(1714―1782)

イギリス風景画家。ウェールズモントゴメリーシャーに生まれる。初め肖像画を描いたが、イタリア遊学中、おもにローマとその近郊廃墟(はいきょ)に心ひかれ、それを題材にして風景画に専念するようになった。1775年ロンドンに帰って数年間はイタリア風景を描いて名声を得、アカデミー会員にもなったが、やがて、イギリスの自然に親しみ、イギリスの風景を描くにつれ無視されるようになった。作風はじみで落ち着きがある。晩年不遇のうちにウェールズに帰ったが、後世風景画の樹立者の一人と認められた。

[岡本謙次郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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