ウォルトン(Izaak Walton)(読み)うぉるとん(英語表記)Izaak Walton

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ウォルトン(Izaak Walton)
うぉるとん
Izaak Walton
(1593―1683)

イギリスの伝記作者、著述家スタッフォード生まれ。ロンドン商人として成功し、また詩人聖職者と親しく交わり、ジョン・ダン、ジョージ・ハーバート、そのほか3人の伝記を書いた。その際、労をいとわず資料を収集して正確な事実の記録に努め、推敲(すいこう)を重ねて文学としての完成を求めたが、有徳の人をたたえて教訓とする意図があって、古い聖徒伝の伝統から抜けきっていない。世俗喧噪(けんそう)を離れて自然に親しむことを述べた有名な『釣魚大全(ちょうぎょたいぜん)』(1653)の著者でもある。

[平 善介]

『戸川秋骨著『ウォルトン』(1935、1980・研究社出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android