ウスバキトンボ(読み)うすばきとんぼ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウスバキトンボ」の意味・わかりやすい解説

ウスバキトンボ
うすばきとんぼ / 薄翅黄蜻蛉
[学] Pantala flavescens

昆虫綱トンボ目トンボ科に属する昆虫。体長47ミリメートル、後翅長(こうしちょう)40ミリメートル、明るい黄褐色の地に小さい黒斑(こくはん)のある体で、はねの幅広い種類。幼虫池沼プールなどに育ち、短期間に成長する。日本全国にみられるが、冬期まで定着して産するかは不明。もともと環熱帯種で、地球赤道を中心に全世界に分布し、海洋上を飛翔(ひしょう)し、季節風を利用して群れをなして移動する。したがって、日本では5月ごろ南九州に現れ、北上を続けて夏の終わりには北海道の北部に達する。トンボ科中もっとも特殊化の進んだ1種と考えられる。

朝比奈正二郎


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「ウスバキトンボ」の解説

ウスバキトンボ
学名:Pantala flavescens

種名 / ウスバキトンボ
目名科名 / トンボ目|トンボ科
解説 / 移動力が強く、毎年初夏に本土へ飛来します。秋まで世代交代をくり返しますが、越冬できません。
体の大きさ / 45mm前後
分布 / 南西諸島南部で土着
成虫出現期 / 沖縄では3~12月関東地方では5~10月

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