ウチワノキ(読み)うちわのき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウチワノキ」の意味・わかりやすい解説

ウチワノキ
うちわのき / 団扇木
[学] Abeliophyllum distichum Nakai

モクセイ科(APG分類:モクセイ科)の落葉低木。枝は横に広がり、四角に稜(りょう)がある。葉は対生し、卵形ないし長卵形、長さ4~8センチメートルで縁(へり)に鋸歯(きょし)がなく、両面に細毛がある。雌雄異株。3~4月、葉の出る前に淡紅白色、径約2センチメートルの芳香のある花が開く。花冠は深く4裂し、裂片は細く、長さ約1センチメートル。雄しべは2本、雌しべは1本。果実は径2~3センチメートルの円板状で平たく、翼になり、先がすこしへこむ。名は果実の形による。朝鮮中部に分布する1属1種の特産植物で、まれに日本でも栽培される。

小林義雄 2021年7月16日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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