ウンウンオクチウム

化学辞典 第2版 「ウンウンオクチウム」の解説

ウンウンオクチウム
ウンウンオクチウム
ununoctium

Uuo.原子番号118の元素.電子配置[Rn]5f 146d107s27p6(推定)の周期表18族希ガス元素.合成IUPACによって確認されていないので,元素名はまだ確定していない.したがって,元素名は118番を意味する暫定的組織名で元素記号もその頭文字をとったもの.1999年にローレンス・バークレー国立研究所で, 82208Pbを3686Krで衝撃して,116番元素Uuhにα崩壊する293118を3原子合成したと報告されたが,2001年7月にデータねつ造の疑いで論文が撤回された.その後,ロシアのドウブナ原子核合同研究所で,カリフォルニア州ローレンスリバモア国立研究所との協力で,249Cf標的として48Caで衝撃して,2002年に1原子,2005年に3原子の118番元素を合成し,112番元素に至るα崩壊系列で確認したと発表されたが,IUPACは,信頼性は高いとしながら,さらなる確認が必要としている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

百科事典マイペディア 「ウンウンオクチウム」の意味・わかりやすい解説

ウンウンオクチウム

元素記号Uuo。原子番号118。合成が国際純正・応用化学連合(IUPAC)により確認されていないため元素名はまだ確定していない。元素名は118番を意味する暫定名で,元素記号もその頭文字をとったもの。電子配置[Rn]5f(14/)6d(10/)7s27p6(推定)の周期表18族希ガス元素。1999年にローレンス・バークレー国立研究所で,(図1)に(図2)を衝突させ,116番元素Uuh(暫定名だったが2012年リバモリウムLvと正式名称に決定)にα崩壊する(293/)118を3原子合成したと報告されたが,2001年7月データねつ造の疑いで論文が撤回された。その後,2002年ロシアのドゥブナ合同原子核研究所で,カリフォルニア州ローレンス・リバモア国立研究所との協力により,(249/)Cfを標的として(48/)Caで衝撃し,2002年に1原子,2005年に3原子の118番元素を合成,112番元素に至るα崩壊系列で確認したと発表された。しかしIUPACは,信頼性は高いとしつつもさらなる確認が必要としている。

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