エチレン-酢酸ビニル共重合体(読み)エチレンサクサンビニルキョウジュウゴウタイ

化学辞典 第2版 の解説

エチレン-酢酸ビニル共重合体
エチレンサクサンビニルキョウジュウゴウタイ
ethylene-vinyl acetate copolymer

エチレン酢酸ビニルランダム共重合体で,酢酸ビニルの含量によって性質が異なってくる.酢酸ビニルの含有量が増加すると,ゴム弾性,柔軟性,接着性,溶解性が向上し,逆にエチレンの含有量が多いと,剛性度が大きくなり耐摩耗性,電気絶縁性がすぐれてくる.分子量が増加すると耐衝撃性,ストレスクラック性が向上する.酢酸ビニルの含有量の低いものは重包装袋やフィルムラミネートに向けられ,10~20% のものは,透明性も良好で,農業用フィルム,収縮包装用フィルムならびに射出成形用に適している.酢酸ビニルの含有量の高いものは,接着剤繊維コーティング,またポリ(塩化ビニル)などのほか,樹脂の改質ワックスに添加して紙の防湿補強,ヒートシール性の付与に利用されている.[CAS 24937-78-8]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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