エトベシュの実験(読み)エトベシュのじっけん(英語表記)Eötvös' experiment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エトベシュの実験」の意味・わかりやすい解説

エトベシュの実験
エトベシュのじっけん
Eötvös' experiment

エトベシュ・ローラントが 1896年に自作の精密なねじり秤を用いて行なった実験で,慣性質量重力質量とが相等しいことを証明した。ねじり秤に水平な棒をつけ,両端質量の異なる物体をつるすと,物体に働く地球万有引力は物体の重力質量に,地球の自転による遠心力は物体の慣性質量に比例するから,慣性質量と重力質量とが異なるならば棒は水平面内に偶力を受けるはずである。しかし,偶力が検出されなかったことから,2種の質量が等しいことが証明された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android