エンコミエンダの起源は古く,中世スペインには,強者が他者に保護を与え,その服従と奉仕を求める関係を意味し,時代によってさまざまな制度的形態をとった。スペインの初期アメリカ植民地で1503年頃,一種の封建的権利として制度化され,のちフィリピンにも適用された。先住民の教化と保護を条件に,国王が植民者に征服地の住民の統治を委託する(エンコメンダル=encomendar)という形式をとり,受権者(エンコメンデロ)は,代償として先住民に一定の賦役労働を課すなどの権利を与えられた。しかし,この制度の弊害を強く指摘するドミニコ修道会などの圧力があり,また植民地の直接統治をめざす国王は,その廃止をしばしば試みたが,1540年代に植民者の大反乱を招くなど成功しなかった。エンコミエンダ制は,伝染病流行などによる先住民人口の激減により,16世紀末までに事実上意味を失ったが,形式的には18世紀初頭まで続いた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新