エーベルト(Friedrich Ebert)(読み)えーべると(英語表記)Friedrich Ebert

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

エーベルト(Friedrich Ebert)
えーべると
Friedrich Ebert
(1871―1925)

ワイマール共和国の初代大統領(在任1919~1925)。仕立屋の息子としてハイデルベルクに生まれ、馬具職人の修業を積み、1889年、社会民主党に入党、実務家としての手腕を買われて、1905年党執行部書記、1912年以降帝国議会議員となり、1913年にはベーベル死後ハーゼと並んで党議長に選ばれた。第一次世界大戦では政府、軍部に妥協する「城内平和」Burgfriedeを積極的に推進、1918年11月のドイツ革命ではハーゼらと人民代表評議会を組織したが、グレーナーら軍部の勢力と結んで革命派を退け、1919年国民議会によって大統領に選ばれ、内外の困難な事態の処理にあたった。しかし右翼中傷による裁判事件の疲労も加わり、1925年2月28日、任期満了の直前、死亡した。

[松 俊夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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