オニキオプシス(英語表記)Onychiopsis

改訂新版 世界大百科事典 「オニキオプシス」の意味・わかりやすい解説

オニキオプシス
Onychiopsis

オニカイオプシスとも読む。現生タチシノブ外形によく似たシダ化石。1889年横山又次郎命名ジュラ紀中期から白亜紀前期にかけて生育し,日本でもジュラ紀後期~白亜紀前期の手取植物群,領石植物群から豊富に知られている。実葉の形は,タチシノブと異なり,またその詳細がよく知られていないため,現在もなおその分類上の位置は不明である。いままでに3種が知られている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オニキオプシス」の意味・わかりやすい解説

オニキオプシス
Onychiopsis

シダ類シダ目ゼンマイ科に属する絶滅植物。中生代ジュラ紀から白亜紀前期に栄えたシダ植物で,現生のシダ類の一つであるオニキウムに似ていることからこの名前がつけられた。胞子嚢をつけていない葉を裸葉といい,その形は現生のタチシノブに似ているが,胞子嚢の形は今日のどのシダ類とも似ていない点で大きく異なる。日本ではこの時代地層が広く分布する石川県などで見られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android