カエル(蛙)(読み)カエル

百科事典マイペディア 「カエル(蛙)」の意味・わかりやすい解説

カエル(蛙)【カエル】

両生綱無尾目の総称頭部と胴部が連続している。四肢,特に後肢が発達し,陸上での跳躍力,水中での遊泳力がすぐれる。幼生はオタマジャクシで,発達した尾をもつが,変態後は消失する。皮膚は分泌腺に富み,常に湿っている。排出腔に水をたくわえるものが多い。呼吸は肺と皮膚とで行われるが,幼生では鰓(えら)による。多くの種には鳴嚢(めいのう)があり,繁殖期の雄は特に盛んに鳴く。卵生で,大半は体外受精を行う。静水中に産卵するが,陸上や樹林の枝に卵塊を作って,その中に産卵するものもある。また体に着けたり,鳴嚢内に保護したり,産卵習性はきわめて変化に富む。皮膚に毒腺をもつものもある。祖先型は三畳紀に栄えた両生類の迷歯類から分岐したミオバトラクスなどと考えられ,カエルのような頭と長い尾をもっていた。現生種は22科2600種,日本で約33種が知られる。

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