カスティリオーネ(Baldassare Castiglione)(読み)かすてぃりおーね(英語表記)Baldassare Castiglione

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カスティリオーネ(Baldassare Castiglione)
かすてぃりおーね
Baldassare Castiglione
(1478―1529)

イタリアの文学者、外交官、伯爵マントバの近くに生まれる。ミラノで人文主義的教養を修める。ルドビコ・イル・モロフランチェスコ・ゴンザーガに仕える。ウルビーノ公爵に招かれてその宮廷に仕え、ヘンリー7世やルイ12世のもとに使節として赴く。ついでフランチェスコ・デッラ・ロベーレに仕え、ローマに派遣される。1524年教皇使節としてスペインのカール5世のもとに送られたが、カール5世の傭兵(ようへい)軍がローマを荒らしたため(1527)、教皇庁の不興を買う。トレド死去主著『宮廷人の書』4巻(1528)は、ウルビーノの宮廷で行われたと想定される対話に基づき、宮廷人の理想を論じている。

[佐藤三夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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