カトー[ウチカ](英語表記)Cato Uticensis, Marcus Porcius

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カトー[ウチカ]」の意味・わかりやすい解説

カトー[ウチカ]
Cato Uticensis, Marcus Porcius

[生]前95
[没]前46. ウチカ
古代ローマの政治家。カトー (大)曾孫。共和政護持に努めた元老院の保守的貴族でユリウス・カエサル政敵。前 67年マケドニアの護民官 (トリブヌス・プレビス ) 。のち財務官 (クアエストル,前 64頃) 。前 62年執政官 (コンスル ) の L.ムレナを収賄罪弾劾。 L.カチリナの謀議者処刑に票を投じて,カエサルの反感を買った。前 51年執政官の地位が得られないため引退を決意したが,前 49年カエサルに対して立上がった元老院とポンペイウス (大ポンペイウス) に味方し,敗れてアフリカのウチカで自害。死後 M.キケロが彼に賛辞カトー』を送れば,カエサルは『反カトー論』をもって激しく反駁後世,清廉潔白,高徳の士としてたたえられた。

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