カナダバルサム

関連語 名詞

百科事典マイペディア 「カナダバルサム」の意味・わかりやすい解説

カナダバルサム

天然樹脂一つバルサムモミマツ科)の樹皮より浸出する淡黄〜黄緑色の透明な粘稠(ねんちゅう)性液体。芳香があり,空気中で徐々に透明な塗膜をつくる。屈折率ガラスに近いため光学器械のレンズの接合剤などに使用。また,芳香性のあるところから,香油,香膏として皮膚病の治療にも使われる。主産地はカナダのケベック州。→バルサム
→関連項目ニコルプリズム

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カナダバルサム」の意味・わかりやすい解説

カナダバルサム
かなだばるさむ
Canada balsam

天然樹脂の一つ。北アメリカ大陸に産するマツ科の木からとれる透明な黄色、黄緑色の粘稠(ねんちゅう)油で芳香を有する。樹脂という名がついていても高分子ではない。光学ガラスの接着などに用いられる。

垣内 弘]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「カナダバルサム」の解説

カナダバルサム
カナダバルサム
Canada balsam

カナダで産するマツ科の植物の樹脂から得られるバルサム.黄色透明で芳香性の粘ちゅうな液体.1.519~1.526でガラスの値に近い.主成分はカナデン酸,カナデノール酸.医薬品,光学器械のガラス接合などに用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「カナダバルサム」の意味・わかりやすい解説

カナダバルサム
Canada balsam

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のカナダバルサムの言及

【バルサム】より

…これらは地名または樹種名をつけて呼ばれる。カナダバルサムは北アメリカのバルサムモミAbies balsamea Mill.やツガ・カナデンシスTsuga canadensis Carr.からえたもので,レンズの接合剤などに使われる。ペルーバルサムは南アメリカのミロキシロン・ペレイラエMyroxylon pereirae Klotsch.から,トルーバルサムも同属のトルイフェラムM.toluiferum H.B.K.から,コパイバルサムは南アメリカやアフリカのコパイフェラ属Copaiferaから,それぞれえたものである。…

※「カナダバルサム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android