カホウカ人造湖(読み)カホウカじんぞうこ(英語表記)Kakhovka Reservoir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カホウカ人造湖」の意味・わかりやすい解説

カホウカ人造湖
カホウカじんぞうこ
Kakhovka Reservoir

ウクライナを流れるドニプロ川ドネプル川)をせき止めて造った人造湖。面積 2150km2,最深点 36m,貯水量 18.2km3。カホウカ水力発電所の設備容量は 31万2000kW。ダムはノバカホウカにあるカホウカダムで,ドニプロ川にあるいくつかのダムのうち,河口から約 90kmさかのぼった最下流部にある。ヘルソン州ドニプロペトロウシク州ザポリージャ州の 3州にまたがり,1955年秋に貯水を開始し,1956年に完成。水は南ウクライナの乾燥した農地灌漑によって供給される。湖岸にはノバカホウカのほかに,カホウカ,ザポリージャニーコポリ,ベリスラウなどの河港都市があり,ザポリージャにはザポリージャ原子力発電所が立地する。カホウカダムはロシア・ウクライナ戦争のさなかの 2023年6月6日に決壊し,大量の水がドニプロ川の下流に流れ,数十の集落が浸水した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android