日本大百科全書(ニッポニカ) 「カラー(サトイモ科)」の意味・わかりやすい解説
カラー(サトイモ科)
からー
calla
[学] Zantedeschia
サトイモ科(APG分類:サトイモ科)の球根または塊茎をもつ多年草で、和名はカイウ(海芋)という。南アフリカ原産で、比較的寒さに弱い。園芸的には春植え球根草として扱う。オランダカイウZ. aethiopica Spr.は性質が強く、水湿地によく育ち、花茎は約1メートル。白色の包葉が漏斗(ろうと)状に広がり、花期は初夏、葉は緑色。シキザキカイウは、草丈はやや低く、四季咲き性で耐寒性が強く、暖地では冬季でも戸外で生育し、開花する。キバナカイウは、花は黄色で葉には白色の斑紋(はんもん)があり、初夏に開花。シラホシカイウは葉に白色の斑紋があり、畑地向きの球根で、夏の一季咲き性。モモイロカイウは矮性(わいせい)で、花は紅と白桃の分離あり、葉は緑色で初夏に開花。トロピカリスは、花色は黄、桃、杏(あんず)色と変化に富み、葉には白色の斑紋があり、一季咲き性で初夏に開花。
[吉次千敏 2022年1月21日]
栽培
秋に掘り上げず戸外で越冬させることもできる。増殖肥大させるには掘り上げて球根を消毒し、乾燥しすぎないようにして貯蔵し、春に定植すれば初夏から開花する。
[吉次千敏 2022年1月21日]