日本大百科全書(ニッポニカ) 「カリ(コロンビア)」の意味・わかりやすい解説
カリ(コロンビア)
かり
Cali
南アメリカ北西部、コロンビア西部、バイエ・デル・カウカ県の県都。サンティアゴ・デ・カリともいう。人口211万0571(1999)、247万0852(2019推計)で、同国第三の都市である。砂糖、綿花、米、コーヒー、ウシを生産する豊かな農業地域(カウカ河谷の上流域の盆地とその周辺部を占める)の中心地である。カウカ河谷の総合開発本部が置かれ、アメリカ、ドイツ、日本など外資系を含む多数の工場が進出し、人口が急速に増加している。織物、薬品、香料、自動車、製鉄、製鋼など工業生産が増大して、メデリンと並ぶコロンビアの二大工業都市となった。太平洋岸の輸出港ブエナベントゥラに近く、同港から輸出される産物が集荷される。市街の背後のキリスト像が立っている山頂からの眺望はすばらしく、近代建築群を一望に収められる。
[山本正三]