カリア(英語表記)Karia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カリア」の意味・わかりやすい解説

カリア
Karia

小アジア南西部の古代地方名。その領域は,エーゲ海沿岸のギリシア諸都市,北はリュディアと接した山岳地域,東はフリュギアとリュディアに接していた。前 546年頃支配権はリュディアからペルシアに移り,西カリアの支配者はアケメネス朝ペルシアの王ダレイオス1世に反抗し,また沿岸諸都市はのちにデロス同盟に加わったが,前4世紀の初め頃ペルシア帝国の一属州となった。その後,ペルシアの宗主権のもとに諸王家が君臨,諸王の一人でこの地を支配したマウソロスは首都をミラサからハリカルナッソスに移し,ハリカルナッソスに建造した彼の霊廟は世界の七不思議の一つに数えられた。ヘレニズム時代にはセレウコス朝シリア王国が支配し,ローマ時代には属州アシアに含まれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android