カリュドンの猪狩(読み)カリュドンのいのししがり(英語表記)hunting of the Calydonian Boar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カリュドンの猪狩」の意味・わかりやすい解説

カリュドンの猪狩
カリュドンのいのししがり
hunting of the Calydonian Boar

ギリシア神話中の物語。カリュドンの王オイネウスが,ある年,アルテミス女神に捧げ物を怠ったことから,怒った女神は恐ろしい大いのししを送って国中を荒させた。オイネウスはこのいのししを倒すために狩りを催し,ギリシア神話の古い世代に属するほとんどの英雄たちが参加した。いのししは,唯一の女性参加者アタランテの矢で最初の傷を負い,ついにはオイネウスの子メレアグロスによって仕留められた。メレアグロスは獲物の皮と頭をアタランテに贈ったが,叔父たちがこれを奪おうとしたので彼らを殺してしまった。このことがやがて母の怒りによって彼自身が殺される原因になったとされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android