カンアオイ(寒葵)(読み)カンアオイ(英語表記)Heterotropa nipponica

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カンアオイ(寒葵)」の意味・わかりやすい解説

カンアオイ(寒葵)
カンアオイ
Heterotropa nipponica

ウマノスズクサ科の常緑多年草。関東,中部地方の山地の樹下に生える。茎はきわめて短く,分枝が多い。分枝した茎先に毎年葉と花を1個ずつつける。葉は長さ6~10cmの広卵形で基部は心臓形になる。色は濃緑色でときに白斑,白脈があり,暗紫色の長い葉柄がある。花は鐘形で 10月~2月に,なかば地面に接して咲く。花弁はなく,3個の肉質の萼が下半部で癒合して筒をつくり,色は暗紫色で内面に網目模様がある。この仲間はタマノカンアオイ,ヒメカンアオイ,ミヤコアオイなど日本に 20種あまりある。ギフチョウの食草として知られる。

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