カーター(Howard Carter)(読み)かーたー(英語表記)Howard Carter

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

カーター(Howard Carter)
かーたー
Howard Carter
(1873―1939)

イギリスエジプト学者。病弱であったため正規の学校教育は受けなかった。動物画家である父からとくに写生画法を学び、17歳のときエジプト学者ニューベリに写生画家として雇われ、エジプトに渡った。そのあとエジプト学を自ら学び、カイロ博物館に採用され、上エジプト遺跡監督官となった。テーベで6基の王墓を発見し、1907年、イギリスの貴族カーナーボン卿(きょう)の協力者となってテーベの発掘にあたった。22年、ツタンカーメン王墓をほとんど無傷の状態で発見し、エジプト学に輝かしい貢献をした。学術報告書を準備したが、それは果たさず、一般読書人向けの『ツタンカーメンの墓』3巻を残した。

[酒井傳六]

『酒井傳六・熊田亨訳『ツタンカーメン発掘記』(1966・筑摩書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android