カー諸族(読み)カーしょぞく(英語表記)Kha peoples

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カー諸族」の意味・わかりやすい解説

カー諸族
カーしょぞく
Kha peoples

ラオスの山地民族を総称していう蔑称ラメット族などもこれに入る。ベトナムではモイ諸族カンボジアではプノン族と呼ばれる。モン=クメール語系山地先住民をはじめ,チベット=ビルマ語系諸族も含まれる。生業は焼畑による陸稲の栽培を主とする。牛,豚,鶏などを家畜として飼育しているが,狩猟は依然として大切な生業になっている。家屋は高床式で木や竹から成り,また村は未婚の男性のための宿や儀礼所として用いられる共同家屋をもち,世襲的な村長と祭司に統括される。家族は一夫一婦制が普通で,葬式は盛大に行われ,死者祖先祭祀は重要な行事となっており,しばしば家畜供犠を伴っている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android