ガリ(Boutros Boutros Ghali)(読み)がり(英語表記)Boutros Boutros-Ghali

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ガリ(Boutros Boutros Ghali)
がり
Boutros Boutros-Ghali
(1922―2016)

エジプトの政治家、第6代国連事務総長カイロ生まれ。カイロ大学卒業後、パリ大学で国際法の博士号を取得。カイロ大学政治学部教授、パリ大学客員教授などを歴任した後、サダト大統領の要請で1977年、外交官担当の国務相として入閣。1978年にエジプト、アメリカ、イスラエルの間で交わされたキャンプデービッド合意に深く関与した。エジプト外交の中枢として国務相を務めた後、1991年5月、副首相に就任した。同年12月の国連総会で中東アフリカ諸国では初の国連事務総長に選出され、1992年1月就任。就任後から国連の機構改革に着手、また、紛争発生を未然に防止するための予防外交の必要性を強調し、重要度を増したPKOへの積極対応を図った。1996年12月退任。

[編集部 2016年2月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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