キクザキイチゲ(読み)きくざきいちげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キクザキイチゲ」の意味・わかりやすい解説

キクザキイチゲ
きくざきいちげ / 菊咲一華
[学] Anemone pseudoaltaica Hara

キンポウゲ科(APG分類:キンポウゲ科)の多年草で、イチリンソウ属の早春植物。地下茎は横にはう。茎は高さ約15センチメートル。茎葉は1回3出複葉。同属のアズマイチゲに似るが、キクザキイチゲは葉の小葉が羽毛状に切れ込み、先端が長くとがっており、葉柄の基部が広がるので区別される。花は直径約3センチメートル、白色または淡紫色で、4~6月、茎の先に上向きに1個ずつ開く。萼片(がくへん)はイチリンソウよりも細長く、8~13枚。痩果(そうか)は卵形で、毛が密生する。近畿地方以北の本州、北海道に分布し、温帯上部の落葉広葉樹林内に生える。

[門田裕一 2020年3月18日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「キクザキイチゲ」の意味・わかりやすい解説

キクザキイチゲ

イチリンソウ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android