キタシロサイ(読み)きたしろさい(英語表記)Northern white rhinoceros

知恵蔵mini 「キタシロサイ」の解説

キタシロサイ

アフリカ大陸に生息するシロサイ一種。2本の角と平たい口が特徴。視力は低く、聴覚嗅覚で周囲を認識する。アフリカ中部に広く生息していたものの、角に漢方薬の効能があるとして中国やベトナムなどで珍重されたために、1970~80年代に密猟が横行して個体数が激減した。2018年3月20日、ケニア中部のオル・ペジェタ自然保護区が、世界で1頭だけとなっていた雄のキタシロサイが同月19日に死んだと発表。同じ保護区に2頭の雌が残るのみで、事実上の絶滅状態となった。研究者らは冷凍保存されている雄の精子を利用し、近縁種のサイを代理母とした体外受精の可能性を探っている。

(2018-3-21)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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