キルヒホフの放射法則(読み)キルヒホフのほうしゃほうそく(英語表記)Kirchhoff's radiation law

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キルヒホフの放射法則」の意味・わかりやすい解説

キルヒホフの放射法則
キルヒホフのほうしゃほうそく
Kirchhoff's radiation law

放射平衡状態にある物質が放出する放射エネルギーの量 (放射度 ) と吸収能との比は,物質の種類には無関係で,温度放射振動数によって定まるという法則。ただし,吸収能とは,物質が吸収する放射エネルギーの量と入射する量との比である。黒体はどんな振動数の放射に対しても吸収能が1となる理想的な物体であるから,キルヒホフ放射法則を別な表現で言い換えると,ある物質が放出する放射エネルギーと,同じ状態の黒体の放射エネルギーとの比が,その物質の吸収能に等しいということになる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android