ギャラップ世論調査(読み)ぎゃらっぷよろんちょうさ(英語表記)Gallup polls

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギャラップ世論調査」の意味・わかりやすい解説

ギャラップ世論調査
ぎゃらっぷよろんちょうさ
Gallup polls

1935年にギャラップによって設立されたアメリカ世論調査所American Institute of Public Opinionの世論調査をいう。ギャラップはアイオワ大学で心理学を専攻、36年にイギリス世論調査所British Institute of Public Opinionを、39年にはオーディエンス調査研究所Audience Research Instituteを設立した世論調査界の中心人物である。とくに、36年のアメリカ大統領選挙において、200万人のアンケートから43%の得票率ルーズベルト落選を予測した有力雑誌に対し、割当て法(層化抽出法)によって選んだ2000人のサンプルから、ギャラップは54%の得票率で当選を予測したところ、結果は60%の票を得てルーズベルトが当選し、数は少なくても正確なサンプリングが行われれば母集団特性がつかめることを実証したことは有名であり、これは市場調査や世論調査に多大の影響を与えた。

[鈴木春男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android