クワガタソウ(鍬形草)(読み)クワガタソウ(英語表記)Veronica miqueliana

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クワガタソウ(鍬形草)」の意味・わかりやすい解説

クワガタソウ(鍬形草)
クワガタソウ
Veronica miqueliana

ゴマノハグサ科多年草山野に自生する。茎は直立,高さ 15cmほどで分枝しない。葉は表面に毛があり,長楕円状卵形で鋸歯をもち,対生する。初夏に,総状の花穂を茎頂葉腋に出し,淡紅紫色の花をつける。花冠は左右対称形の4裂片に分れ,おしべ2本とめしべ1本がある。花後,扁円形で凹頭の 蒴果を生じるが,これに宿存萼を伴った形が兜の鍬形に似ているのでこの名がある。同属の近縁種が多数あり,ミヤマクワガタなど高山性の種類も多い。

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