グラモキソン(その他表記)Gramoxone

デジタル大辞泉 「グラモキソン」の意味・読み・例文・類語

グラモキソン(Gramoxone)

除草剤パラコート一種。致死性が高く犯罪などに悪用されたため、催吐剤・着色剤を添加している。→パラコート

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改訂新版 世界大百科事典 「グラモキソン」の意味・わかりやすい解説

グラモキソン
Gramoxone

ビピリジニウム系除草剤の商品名で,一般名としてパラコートが用いられる。イギリスのICI社が,同系列の除草剤,ジクワットにひきつづいて,1950年代に開発した除草剤である。非選択的,非ホルモン系除草剤で,茎葉散布により接触的に殺草作用を示す。土壌表面で容易に吸着,不活性化するので,果樹園下草の除草,非農地の除草に適し,水稲刈取り後のミズガヤツリ,マツバイの除草にも用いられる。この薬剤は,光合成の明反応系から生ずる励起電子により還元を受け,さらに空気中の酸素により酸化されてもとの構造にもどる際に,生体内に過酸化物が生じ,これが殺草作用の原因となる。毒性は,50%致死量LD50=120~157mg/kg(ラット)。
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化学辞典 第2版 「グラモキソン」の解説

グラモキソン
グラモキソン
gramoxone

[同義異語]パラコート

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世界大百科事典(旧版)内のグラモキソンの言及

【除草剤】より

…作物の栽培に害を与える雑草の防除に用いられる薬剤。古くは農業における雑草の防除は主として人力によって行われていたが,省力化のため除草剤の開発に対する要求が高まり,その開発研究が急速に進められた。除草剤として無機塩を用いる試みもなされたが,合成オーキシ(植物ホルモンの一種,〈オーキシン〉の項目を参照)の活性を追究する過程で,2,4‐ジクロロフェノキシ酢酸(2,4‐D)が低濃度では強力なオーキシン活性を,また高濃度では殺草活性を示すことが見いだされ,除草剤の開発研究に新しい局面が展開することになった。…

※「グラモキソン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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