グランド・キャニオン国立公園(読み)グランドキャニオンこくりつこうえん

百科事典マイペディア の解説

グランド・キャニオン国立公園【グランドキャニオンこくりつこうえん】

米国,アリゾナ州北部にある世界的に有名な国立公園(1919年指定)。コロラド川コロラド高原の一部であるカイバブ,ココニノ高原に刻んだ幼年期(年齢100万年以下)の谷で,深さは1600mに達し,長さ400km以上,幅7〜29kmの大峡谷(グランド・キャニオンGrand Canyon)をなす。雄大な絶壁や色とりどりの岩石(赤色系統が多い)によってつくられた景観はきわめて壮大。始生代以来の長い地質年代にわたる地層が世界でも典型的な層序として保存され,上半部数百mは二畳紀〜石炭紀の陸成・海成の多くの水平な地層(石灰岩,砂岩,ケツ岩など)が連続し,不整合を経てカンブリア紀の厚い地層に続き,最下部約300mは先カンブリア時代の花コウ岩,変成岩の複雑な層からなっている。冒険的な川下り,ラス・ベガスからの遊覧飛行でも知られる観光地でもある。1979年世界自然遺産に登録。
→関連項目アリゾナ[州]コロラド[川]コロラド高原

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世界大百科事典(旧版)内のグランド・キャニオン国立公園の言及

【グランド・キャニオン】より

…アメリカ合衆国南西部,コロラド川中流部の大峡谷。アリゾナ州北西部にあり,付近一帯は1919年指定のグランド・キャニオン国立公園(面積2726km2)。コロラド川がコロラド高原を刻んだ峡谷で,谷の深さが1600m以上に達するところもある。…

※「グランド・キャニオン国立公園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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