ケルン(Johan Hendrik Caspar Kern)(読み)けるん(英語表記)Johan Hendrik Caspar Kern

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ケルン(Johan Hendrik Caspar Kern)
けるん
Johan Hendrik Caspar Kern
(1833―1917)

オランダのインド学者、仏教学者。1865年から1903年までライデン大学のサンスクリット教授を務めた。インド学では名作『シャクンタラー』の翻訳(1862)、天文学書の原典の出版(1865)をはじめ、古代ジャワ語文献に関する諸労作がある。仏教学ではオランダ語の『インド仏教史』2巻(1882~1884)のほか、『梵文法華経(ぼんぶんほけきょう)』の英訳(1884)および南条文雄(なんじょうぶんゆう)との共同による校訂出版(1908~1912)、『ジャータカ・マーラー(本生鬘(ほんじょうまん))』の校訂(1891)、英文『インド仏教綱要』(1896)など多くの業績がある。ライデン大学のインド学研究所が「ケルン研究所」とよばれるのは、彼の名に由来する。

藤田宏達 2017年4月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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