ケロジェン(読み)けろじぇん

岩石学辞典 「ケロジェン」の解説

ケロジェン

油母

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のケロジェンの言及

【オイルシェール】より

…その他,石炭との根本的な相違は,含有する有機物のタイプすなわち質である。石油根源岩と同様に,オイルシェール中の有機物の約90%以上は,油母(ケロジェンkerogen)と呼ばれる有機・無機溶媒に不溶な,熱分解によって油分を発生する固体で,高分子有機物の集合体によって占められている。石炭中のケロジェンは高等植物などの木質部,茎部に由来したのに対し,オイルシェール中のケロジェンはおもに藻類に由来している。…

【石油】より

…しかし,陸成層のなかに分布する石油も,アラスカ,中国,リビアなどでしだいに広く発見されるようになり,世界全体の石油の1/3近くは陸成のものという推定もある。とくに研究が進んでいるのはケロジェン起源説である。ケロジェンkerogenは地球上に最も多量に存在する有機物で,熱作用によってケロジェンから石油系炭化水素が生成されることは実験的にも証明された(〈石油根源岩〉の項を参照)。…

【石油根源岩】より

…石灰岩は根源岩にも貯留岩にもなると一般的に考えられているが,まだ結論はでていない。 一般に石油根源岩は,無機鉱物が95%以上で,有機物が5%以下であり,その有機物の90%以上がケロジェンである。有機物の残りの10%に石油炭化水素,アスファルト分,フミン酸などが含まれている。…

※「ケロジェン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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