コート・ダジュール(読み)こーとだじゅーる(英語表記)Côte d'Azur

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コート・ダジュール」の意味・わかりやすい解説

コート・ダジュール
こーとだじゅーる
Côte d'Azur

フランス南部、地中海岸の一部につけられた名称で、「紺碧(こんぺき)海岸」という意味。初めはカンヌマントンの間、すなわちアルプ・マリティーム県の海岸だけをさしていたが、その後、西に延び、マルセイユ以東、イタリア国境までの海岸を総称するようになった。コート・ダジュールは気候に恵まれ、冬は暖かく、夏は雨が少なく、背後山地で風も遮られ、絶好海水浴場、保養地となっている。19世紀にニース周辺に療養者やイギリス人が、またカンヌ、モナコ、マントンなどに貴族や金持ちが集まり、避寒地として発展。第一次、第二次世界大戦の間にマルセイユからカンヌにかけての地域も海水浴場として開発され、第二次大戦後はいっそうの発展がみられた。なおイタリアの地中海沿岸一帯からコート・ダジュールまではリビエラとよばれる。

[青木伸好]


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百科事典マイペディア 「コート・ダジュール」の意味・わかりやすい解説

コート・ダジュール

フランス南東部,地中海に面したカシからマントンまでの海浜地帯で,モナコ,ニース,カンヌ等有名観光地を含む。気候温暖,風光明媚な避暑・避寒地。→リビエラ
→関連項目ニースプロバンスモナコ(国)モンテ・カルロ

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