ゴールドスミス・ノート(読み)ゴールドスミスノート

百科事典マイペディア 「ゴールドスミス・ノート」の意味・わかりやすい解説

ゴールドスミス・ノート

金匠手形と訳。英国で17世紀に用いられた。最初金匠が貴金属や貨幣預託に対して発行した預証であったが,後に取引や支払の手段とされた。そして金匠が信用業者として発展するにつれ,預託とは無関係に金匠が自己の責任で発行する約束手形となり,銀行券の原初形態をなした。

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世界大百科事典(旧版)内のゴールドスミス・ノートの言及

【紙幣】より

…こうして振替銀行の設立は主として隔地間の取引の決済や送金を処理するために促されたものであり,1609年設立のアムステルダム銀行のフロリン券florin banco,19年設立のハンブルク銀行のマルク券mark bancoは以上の信用券の代表的なものである。さらに下って17世紀中期以後,イギリスにおいてもロンドンの金匠(ゴールドスミス)が自己に預託された金銀に対して預託者に交付した預証(ゴールドスミス・ノートgoldsmith’s note)が第三者間に授受されて実際上銀行券の役割をはたし,またこれが先駆となって94年にはイングランド銀行が設立され,同銀行の銀行券が一般に流通するようになった。しかも最初は法貨としての資格をもたなかった。…

※「ゴールドスミス・ノート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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