サントス(ブラジルの地名)(読み)さんとす(英語表記)Santos

翻訳|Santos

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

サントス(ブラジルの地名)
さんとす
Santos

ブラジル南東部、サン・パウロ州南東部の港湾都市大西洋から入り込んだグアルージャ水道の奥5キロメートルにあるサン・ビセント島に位置する。人口41万7983(2000)。1534年に建設され、ブラジル南部におけるポルトガルの植民活動のもっとも重要な拠点であった。北西60キロメートルにあるサン・パウロ市の外港として急速に発展し、世界一のコーヒー積出し港となった。大西洋に面する入り江の海岸にはホテルが林立し、リオ・デ・ジャネイロのコパカバーナ海岸と並ぶ保養地としても有名である。市街地の改造が進められ、広い並木道や郊外の高級住宅地が建設された。サン・パウロ市とはハイウェーと鉄道で結び、コーヒーのほか砂糖、オレンジなどを輸出し、機械類を輸入する。サン・パウロ市側の近郊の工業化が目覚ましく、精油紡績など多種類の工場がある。1908年(明治41)6月、ブラジルへの最初の日本人移住者781名が上陸した日本人ゆかりの地である。

[山本正三]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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