サント・ドミンゴ自治大学(読み)サント・ドミンゴじちだいがく

大学事典 の解説

サント・ドミンゴ自治大学[ドミニカ共和国]
サント・ドミンゴじちだいがく

カリブ海地域に位置するドミニカ共和国を代表する国立大学。スペインが最初に植民都市を建設し,ラテンアメリカ植民地進出の初期の拠点としたイスパニョーラ島サント・ドミンゴ市にローマ教皇認可によって1538年に設立される。当時のスペインの大学をモデルにして医学,法学神学教養の4学部で発足。ラテンアメリカで最古の歴史を誇る。フランス領となった西半分(ハイチ)との戦争等により荒廃し,19世紀初頭に閉校となった。1844年ドミニカ共和国の独立とともに大学再興がめざされ,59年国立サント・ドミンゴ大学再建が宣言されたが実現せず,66年専門学校として再開される。1914年,専門学校からサント・ドミンゴ大学(ドミニカ共和国)に昇格する。20世紀前半のトルヒーヨ長期独裁政権の下で,大学は自由を奪われ活動は低迷する。トルヒーヨ追放後の1961年,政府から大学に自治権が付与され,現在の名称となる。2013年現在,法,医,工,農,理,経済,教育,人文,芸術の9学部からなる。
著者: 斉藤泰雄

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

今日のキーワード

ワーキングホリデー

協定締結国の国民に対し,休暇の機会と,その間の滞在費用を補う程度の就労を認める査証(ビザ)を発給する制度。二国間の協定に基づき,国際的視野をもった青少年を育成し,両国間の相互理解と友好関係を促進するこ...

ワーキングホリデーの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android