シアニン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シアニン」の意味・わかりやすい解説

シアニン

(1) cyanin アントシアンの一種ヤグルマギク花弁シソの葉などに存在する色素。正式化学名はシアニジン-3,5-ジグルコシドであり,その塩化水素塩は赤色結晶である。 (2) cyanine シアニン染料。キノリン系染料の一種で感光性をもっている。写真フィルムに使われる。

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世界大百科事典(旧版)内のシアニンの言及

【アントシアン】より

…マーカートL.C.Marquartがヤグルマギクの花の青い色素をギリシア語の花anthosと青いkyanosを表す言葉からアントシアンと名付けたのに始まる(1835)。この一群の色素はほとんどすべて配糖体として存在し,色素の本体であるアグリコン部分はアントシアニジンanthocyanidin,その配糖体をアントシアニンanthocyanin,また両者をとくに区別しないときにアントシアンと呼んでいる。その構造の決定はドイツの化学者ウィルシュテッターR.Willstätterの研究に負うところが大きくヤグルマギクからシアニンcyanin,さらにペラルゴンpelargon,デルフィニンdel‐phininが分離された。…

※「シアニン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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