シコツ十六場所(読み)しこつじゆうろくばしよ

日本歴史地名大系 「シコツ十六場所」の解説

シコツ十六場所
しこつじゆうろくばしよ

東蝦夷地勇払ゆうふつ川・厚真あつま川・川流域および千歳川上流域に設定された場所の総称名。一七九九年(寛政一一年)東蝦夷地が幕府直轄地になった際、ユウフツ場所となる。シコツ十六場所はマコマイ(現苫小牧市)アツマ・上アツマ(厚真川流域、現厚真町)、上・下のムカワ(鵡川流域、現鵡川町)イサリ(漁川流域、現恵庭市)、モイサリ(茂漁川流域、現同市)ヲサツ(長都川流域)、上・下のママチ(ママチ川流域)ロウサンアツイシ、ホタナイ、マス、ヲセッコチイカイ、以上の一六場所をさしたと考えられている。オサツ以下は現千歳市域に所在し、ユウフツ(現苫小牧市)には十六場所の運上屋(会所)が所在していた。千歳川の旧名がシコツ川であり、シコツは現千歳川流域の内陸部一帯をさす地名であった。また「シコツのユウハリ」(蝦夷地一件)ともあり、夕張地方をも含む広域であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android