シラクーザとパンタリカの岩壁墓地遺跡(読み)シラクーザとパンタリカのがんぺきぼちいせき

世界遺産詳解 の解説

シラクーザとパンタリカのがんぺきぼちいせき【シラクーザとパンタリカの岩壁墓地遺跡】

2005年に登録されたイタリアの世界遺産(文化遺産)で、シラクーザは、シチリア島の東岸に位置する、現シラクーザ県の県都である港湾都市。パンタリカの岩壁墓地は、紀元前13~前7世紀の5000以上の墓で、付近にはビザンチン時代の遺跡が残り、アナクトロン(皇太子宮殿)の土台が名高い。シラクーザは、シチリア本島に広がる新市街と、本島と運河で隔てられたオルティジア島にある旧市街に分かれる。雄弁家で政治家でもあったマルクス・トゥリウス・キケロが「最も偉大なギリシア都市で、そしてすべての都市のなかで最も美しい」と賞賛した都市遺跡には、アテネ神殿(紀元前5世紀、のちに聖堂)、要塞、古代ローマの円形闘技場、ギリシア劇場などの跡が見られる。人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして、世界遺産に登録された。◇英名はSyracuse and the Rocky Necropolis of Pantalica

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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