シルダー病(読み)しるだーびょう

世界大百科事典(旧版)内のシルダー病の言及

【シルダー】より

…ウィーン大学に学び,哲学に強い関心をもって,フッサールやS.フロイトの影響を受ける一方で,器質的疾患の研究にも携わり,神経病学と精神医学を結合しようと試みた。汎発性軸索周囲性脳炎(シルダー病)の記述によって,国際的に知られるようになった。業績は,進行麻痺などの器質的疾患や,精神分裂病などの精神病の現象学的・精神分析的研究,神経学や心理学の未開拓分野を研究した《医学的心理学》(1913),離人症の現象学的研究《自我意識と人格意識》(1918),身体像の役割を研究した《人間身体の心像と現象》(1935)など多岐にわたる。…

【脱髄疾患】より

…しかし脂質代謝異常の欠損酵素が確定しているものとしては,異染性白質ジストロフィー(アリルスルファターゼA欠損症)や,クラッベ病Krabbe’s disease(ガラクトセレブロシダーゼ欠損症)などがある。また従来シルダー病Schilder’s diseaseとして記載されていた副腎白質ジストロフィーadrenoleukodystrophyも脂質代謝異常によるものと考えられている。いずれも幼小児の遺伝性疾患で,痙性四肢麻痺,痙攣(けいれん),痴呆または精神遅滞などが臨床像の中核をなしているが,末梢神経の髄鞘も同様に失われるため,末梢神経伝導速度の低下がしばしば認められる。…

※「シルダー病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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