岩石学辞典 「ジオード」の解説 ジオード 鉱物の集合体からなる中空の球状体で,普通は石灰岩中に,稀に頁岩中に見られる.ジオードの外側の層はカルセドニイ質石英で,内側は石英または方解石で覆われ,少量の磁鉄鉱,黄鉄鉱,閃亜鉛鉱などが伴われる[Bassler : 1908, Pettijohn : 1957].この語は古く,セオフラスタスは土状構造(earthy texture)の石に用いた[Theophrastus : 300B.C.].土状構造とは粉末状鉱物の塊らしい.プリニウスは内部に土を含む石に用いた[Pliny : 77].この語には様々に使用されている.(1) 晶洞石.石灰岩や頁岩の中にできる中空の球状体で,内壁には母岩中の鉱物と異なる石英などの鉱物結晶があり,母岩から塊として分離できる石.異質晶洞ともいう.(2) 晶洞・晶洞石の窪み.(3) 晶洞石に似たもの[ランダムハウス : 1994].ギリシャ語のgeodesは大地に似たの意味. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報